大人のためのおとぎ話 〜絶倫桃太郎〜【官能物語】

これは、誰も知らない、背徳の桃太郎の物語。
清らかな貞淑の妻、お蘭は、川から流れてきた大きな桃を拾う。しかし、中から現れたのは、可愛らしい赤子ではなく、すでに20歳前後の精悍な青年、桃太郎だった。
その夜、桃太郎は、お蘭の夫が眠る隣で、彼女の純潔を奪う。最初は抵抗したお蘭だが、桃太郎の圧倒的な力と、夫では知りえなかった快楽に身も心も堕ち、彼の「肉奴●」と化していく。
桃太郎の飽くなき欲望は、やがて里の他の女たちへと向けられ、次々と彼女たちを貪り尽くし、自身の「影のハーレム」を築き上げる。しかし、支配欲を満たし終えた桃太郎は、里の女たちに飽きを感じ始める。
そんな彼の前に、お蘭の夫・甚兵衛(じんべえ)が持ち出したのは、「男子禁制」の女人だけの島、鬼ヶ島の存在だった。新たな支配の獲物を求め、桃太郎は鬼ヶ島へと旅立つ決意をする。
総字数 約65,500字(読了時間 約2時間11分)
〈本文より抜粋〉
川面は、真夏の陽光を受けて鈍く煌めいていた。そのほとりを歩く女の足元は、里の娘たちのように浮ついていなかった。お蘭は、里一番の清廉な花と称される女。嫁いで以来、夫である甚兵衛一筋に尽くし、里の男たちが幾度となくその慎ましい美しさに目を奪われようとも、彼女は決して視線を交わすことさえなかった。彼女にとって、甚兵衛こそが世界の全てであり、彼の腕の中に身を委ねることだけが、女としての唯一の喜びだった。今日も、甚兵衛の昼餉に添える摘み草を探しに、川辺へと足を運んでいたのだ。
ゆるく結われた黒髪が、陽光を受けて艶めく。質素な着物に包まれた細い肩は、里の男たちの下世話な噂とは無縁の、清らかな佇まいを見せていた。女がふと足を止め、視線を川の流れに投じる。その視線の先で、ゆらゆらと大きな桃が流れてくるのが見えた。瑞々しい桃色の肌は、まるで熟した果実のように艶めかしい。
「あら、珍しい……」
お蘭は、思わずといった風に呟いた。里で見る桃よりも一回りも二回りも大きい。神仏からの授かり物かもしれない。彼女は迷わず川に入り、冷たい水に素足を浸した。流れてくる桃を両手でそっと掬い上げる。その途端、ずしりとした重みが腕に伝わった。
家に持ち帰り、甚兵衛が帰るまで冷やしておこうと、囲炉裏端に置いた、その時だ。
「……待て」
低い、しかしどこか人を惹きつける声が、桃の中から響いた。お蘭は息を呑んだ。桃が、喋った……? 戸惑いながらも手を止め、桃を置いた瞬間、それはひとりでに、パカリと割れた。
中から現れたのは、生まれたばかりの赤子、ではなかった。
漆黒の髪、精悍な顔つき。均整の取れた逞しい肉体を持つ、青年がそこに立っていたのだ。年齢は十ハ、九といったところだろうか。その瞳には、すでに燃えるような欲望の色が宿っており、お蘭が知る甚兵衛の、穏やかなそれとは全く異なる、凶暴な輝きを放っていた。
甚兵衛が里の仕事から戻ると、家の中には見慣れぬ青年がいた。お蘭は、震える声で桃から生まれたことを告げたが、甚兵衛はその奇跡に、これは神仏からの授かり物だと喜んだ。子宝に恵まれなかった夫婦にとって、この青年はまさに天からの贈り物だった。
甚兵衛は青年を「桃太郎」と名付け、実の子のように慈しんだ。お蘭もまた、当初の驚きと戸惑いから、次第に青年への情を育んでいった。桃太郎もまた、夫婦の愛情を一身に受け、あたかも本当の親子であるかのように、数週間を過ごした。里の者たちも、神がかり的な桃の物語と、急に現れた青年を、不思議な奇跡として受け入れていった。
〇
その夜は、夏の蒸し暑さがひときわ厳しかった。甚兵衛は里の寄り合いで酒を飲みすぎ、深く寝入っていた。隣で寝息を立てる夫の穏やかな顔を見つめ、お蘭は静かに胸を撫で下ろしていた。
今日も一日、無事に終わった。
その時、寝室の戸がゆっくりと開く音がした。お蘭は、半身を起こし、暗闇の中に目を凝らす。そこに立っていたのは、月明かりを背負った桃太郎だった。彼の瞳は、昼間とは違う、獣のような輝きを放っている。お蘭は、言い知れぬ不安に襲われた。
「桃太郎……どうしたの、こんな時間に」
お蘭の問いかけに、桃太郎は何も答えない。ただ、ゆっくりと、しかし確実に、お蘭の寝床へと近づいてくる。その一歩一歩が、お蘭の心臓を締め付けた。彼の顔には、普段の無邪気さはなく、獰猛な男の顔つきが浮かんでいた。
桃太郎は、寝台にたどり着くと、無言でお蘭の細い腕を掴んだ。その力は、強靭で、お蘭は悲鳴を上げる間もなく、彼に引き寄せられた。
「や、やめて……桃太郎! 何を……!」
お蘭は、必死に抵抗した。彼の腕を押し戻し、身体をよじって逃れようとする。しかし、桃太郎の力は、夫の甚兵衛とは比べ物にならなかった。彼の腕は、鋼のように硬く、お蘭の抵抗をたやすく無力化する。肌に触れる桃太郎の熱い体温が、お蘭の全身を焼き焦がすようだった。
「は、離しなさい! お父さんが、起きるわ!」
お蘭の叫びも虚しく、桃太郎は彼女を組み敷いた。清廉な着物が乱され、白い肌が暗闇に露わになる。お蘭は、夫以外の男に肌を晒すことなど、夢にも思ったことがなかった。羞恥と恐怖で、全身が震えた。
桃太郎は、お蘭の抵抗をまるで楽しむかのように、獰猛な笑みを浮かべた。そして、その唇が、お蘭の首筋に埋められる。熱い息が触れるたび、お蘭の肌は粟立ち、夫との愛撫では決して感じたことのない、甘く痺れるような感覚が、背筋を駆け上がった。
「嫌……っ、あ……」
口から漏れるのは、拒絶の声か、それとも抗いがたい快感に喘ぐ声か。お蘭の頭は混乱し、思考は白く染まっていく。桃太郎の逞しい腕と、すでに男として完成された身体が、お蘭の華奢な体をがっちりと押さえつける。夫の優しい手つきとは違う、荒々しいまでの力強さが、お蘭の身体の奥底に眠っていた、未知の扉を容赦なくこじ開けていった。
桃太郎の唇が、お蘭の柔らかい胸へと吸い付いた。その瞬間、お蘭の全身に、激しい電流が走り抜けた。夫がこれまで触れたことのない場所。そこを、この少年が、躊躇なく、貪欲に食らいつく。
「あぁっ……やめ……て……!」
涙が頬を伝う。だが、その涙は、恐怖だけのものではなかった。身体が、夫には決して与えられなかった、深く、根源的な快楽を求めて、疼き始めていたのだ。
お蘭の身体は、もはや抵抗することを忘れていた。夫一筋に生きてきた十数年が、この若き青年の獰猛な手によって、呆気なく崩れ去っていく。口からは、自分のものではないような、甘い喘ぎ声が漏れ続けていた。桃太郎の舌が、乳首を吸い上げ、硬く、敏感なそこをなぶるたびに、お蘭の全身に痺れるような快感が走った。夫の甚兵衛が、これほどまでに奥深くを揺さぶったことはない。それはまるで、長年閉ざされていた扉が、無理やりこじ開けられるような衝撃だった。
桃太郎は、お蘭の乱れた着物をさらに剥ぎ取ると、その白い太腿を掴み、大きく広げた。暗闇の中で、桃太郎の漲るばかりの雄が、お蘭の視界に飛び込む。それを見たお蘭は、再び羞恥に顔を歪ませ、両手で顔を覆った。だが、その指の隙間から、桃太郎の動きを捉えようとする、抗いがたい好奇の視線が漏れていた。
桃太郎は、容赦なく、その熱く硬い雄を、お蘭の秘部に押し当てた。入口を破られるような痛みに、お蘭は「ひっ!」と喉の奥から悲鳴を上げた。夫としか交わったことのない身体は、慣れない太さと硬さに悲鳴を上げる。しかし、桃太郎は躊躇しない。ゆっくりと、だが確実に、その雄を奥へとねじ込んでいく。
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